日銀のマネタリーベースをグラフ化してみました。
マネタリーベースって何?
マネタリーベースとは、日銀がどれだけのお金を世の中に供給しているかということです。(別名:ベースマネー)
これをグラフ化すると日銀がどれくらい本気で金融緩和をしているかということがよくわかります。
このグラフの作り方は、超かんたんで、
日銀のホームページに行って、マネタリーベースのエクセルファイルを
ダウンロードしてグラフ化するだけです。
福井、速水総裁時代は小泉総理大臣の金融緩和政策でマネタリーベースは一時的に増えていますが、その後、緩和解除でマネタリーベースが減っているのがわかりますね。
白川総裁時代(2008.4〜2013.3)は緩和してるポーズはしていても、実際は償還される国債もあったりしてマネタリーベースは(黒田バズーカと比較すると)それほど増えていないことがわかります。
2013年のアベノミクス開始から黒田さんが日銀総裁になり毎年80兆円とものすごい規模で金融緩和を実施してきたっていうのがよくわかります。
しかしながら、2019年から規模を縮小して増えていないので金融緩和縮小(ステルス)していることがわかりますね。
ところで、「中央銀行には逆らうな!」という相場の格言を知っていますか?
中央銀行が金融緩和をしているときは株価があがるので買い。
逆に中央銀行が金融引き締めに動く時は株価が下がるので
売りという投資行動をするべきという意味です。
この格言は正しいのか?金融緩和と株価はどんな関係にあったのか?
という疑問が湧いてきてしまうのは当然の流れですので、
マネタリーベースと日経平均株価のを重ねたグラフを表計算ソフトで作ってみました。
どうですかね?
金融政策にはいろいろなやり方があり、伝統的な手法としては短期金利の操作が一般的でしたが、最近は殆ど効果がなくなっている為、量的緩和っていうのは最近出てきた手法です。なのでこれだけで金融緩和を評価することはできませんが、量的緩和の指標となるベースマネーの量だけでみるとこんな感じですよっていうグラフです。
小泉政権の時は株価が上がったという記憶がありますが、実際は下がって上がってもとに戻ったという感じなんですね〜
小泉政権の時はマネタリーベースが急増しているので金融緩和を行っていることがよくわかりますね。また、金融緩和を行った後に株価が上昇に転じているように見えなくもないですね。
さらに、小泉内閣終了と同時に金融引き締めがされていることがグラフからは読み取れます。
日銀の金融緩和やりたくないという姿勢を垣間見ることができますね。
2007年6月をピークに株価も下落していっていますが、この時期はサブプライムローン問題の発生と重なっているので、これが日銀の金融政策の引き締めによるものなのか、サブプライムローン問題によるものなのかどうかはよくわかりません。
KOBAが投資を始めたのは2007年でちょうど小泉政権の金融緩和の余韻で株高となっている状態からのサブプライム問題勃発、リーマンショックという激動の時代ということで、購入した投資信託は軒並み含み損、FXの米ドル、豪ドル、ユーロは一夜のうちにロスカット強制決済という悲惨な状態でした。
株価下落はピンチなんですが、同時に安く買うことができるチャンスだと思い投資は継続。
当時はPERが10を切っている会社がゴロゴロしており、誰も株を買おうなどという人はいないような状態だったと思いますが、こつこつ入金しながら現物株を購入していきました。
潮目が変わったのは第2次安倍内閣のアベノミクス、日銀総裁の人事発表、黒田さんによるインフレ目標の設定、金融緩和の発表ですね。
この時、今までのルールが変わる!と直感的に感じたので、
今までの現物メインの投資から方針変更して信用も活用したハイリスク/ハイリターン戦法に切り替えました。
当時はレバレッジとしては最高2倍くらいまではポジションを取ったと思います。
インフレが長年継続しているアメリカの株価の長期的推移を見ればわかるとおりマイルドインフレの国は株価は上がり続けるというのが基本だと思います。
なぜなら、インフレというのは貨幣の価値が下がり続けることなので、株は実物資産である企業の価値を表している為、貨幣の価値が下がり続けるということは相対的に株価は上がっていくというのが自明の摂理だと思うからです。
なので、日銀による2%のインフレ目標の設定というのはかなり画期的なことだと感じたわけです。
デフレという株価が下がっていく経済状態からインフレという株価が上がっていく状態に方針を変更しますよという発表だったわけですから。
今後、物価上昇率が2%超えたり、バブル発生して日銀が金融引き締めに動けば株価も下がると思いますが、まだまだそういう状態には程遠い気がするので株はしばらくホールドしていこうかと思います。
ことろで、「中央銀行には逆らうな!」という格言に従う為には、
中央銀行が何をしているか把握していなければなりませんので、
定期的な日銀ウォッチが必要となってきます。
なので、みなさんもマネタリーベースと長期金利のチェックは
したほうがいいと思いますので今回の記事が参考になればなによりです。
投資は自己責任で!
でわでわ

2020/07/07 (火) [日銀の金融政策]
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